オタクに憧れる。

別に憧れのオタクの人がいる、とかそういうのではなく。


俺は世の中的には間違いなくオタクに分類される存在だと思う。
それはこの二十年近くの趣味を顧みれば決して人様に胸を張れるような
人当たりの良い趣味を持っていないことからしても
充分判ることなのだけれども。


…いかんせん中途半端なのだ。


ゲームにしても収集癖はあるものの、コンプリート目指すとか
そこまで気合いは入っていない。
自分が欲しかったソフトを見つけて安く買っては小躍りする程度だし
漫画にしても、小学校時代の延長的に読む程度。
何度も読んだ作品はがっちり覚えているけど最近の漫画には
とんと疎い。
一番新しい作品は「よつばと!」という微妙なところ。
音楽もガチガチにミュージシャンを追いかけるでもなく
邦楽全否定の洋楽オタクとか近代音楽全否定のクラシックオタクとかでもなく
勧められれば聴くし、かといって熱烈なファンになるでもなく。


痛車とかオタ芸とか部屋の中にフイギュアぎっしりとか
そういう「突き抜けたオタク」に憧れる。
多分俺にはその境地にまで達する事が出来ないことは
今までの人生を振り返れば容易に想像できるし
人前でハルヒダンスを集団で踊ったりとか
チルノのさんすう教室を踊り散らかす自信もなく
アニメを全話きっちり録画して見るほどの時間もなく
小足見てから昇龍余裕じゃないし
ピクシブはログインしてもルールが判らなくて
コミケに行って行列に並んでエロ同人買う若さもない。


酷く中途半端で浅く広く踏み込まず、なオタクって
一般ピーポォの中では「オタクだ」と嘲笑われ
深いオタクの中では「イージーだ」と苦笑され
日照りのときはおろおろ歩き
そういう人に私はなりたい。っていうかもうなってる。


○○は俺の嫁!!とかさらっと言えるような人は凄いと思う。
三次元に見切りを付ける事も出来ない俺の弱さが
すべてを物語っているのだろうなぁ。


まぁ、俺の調査したところ、今の最新流行は四次元女性。
絶対次は来る。


ニーソックスとミニスカートの間が絶対領域じゃなくて時空の狭間。
髪型がツインテールじゃなくてクラインの壷


…ほうら、もう既にワケ解らない方向に妄想が加速しだしちゃった。


あーあ、俺も『「けいおん」見たからフェンダージャズベレフティー)を買っちゃったよー』とか言える
そんな人になりたいな!なれるかな!なりたいけれど足りないな!
金も力も足りないなー!でも今なりたーい!
回れよ経済!働いたら負けと思える人になりたーいなー!




…諦めたらそこでゲームオーバーだよ。